63話 複雑なものは単純にするといい
年齢が上がると歯の移動速度が遅いとか、治療期間が長くかかるとか、そんなことはありません。とくに矯正治療が難かしくなるわけではありません。ただ、差し歯やブリッジなどの補綴物(ほてつぶつ)があったり、歯周病になっている場合は、そちらへの対応が必要になることはあります。...
62話 抜くか抜かないかの話
歯を抜く矯正治療、歯を抜かない矯正治療。 そもそも抜く抜かないはどのようにして決めるのか説明します。 診断には精確な検査資料が必要です。 例えば、頭部エックス線規格写真(横顔のレントゲン)の撮影時に0. 数ミリでも咬み合わせにずれがあっては、そのレントゲン写真は使えません。...
60話 大人の矯正治療
ここ最近、当医院では40才以上の女性の矯正相談が増えています。 子育てが少し落ち着いた。今まで気になってはいたけれど、矯正治療の機会がなかった。理由は人それぞれでしょうが、ようやく矯正歯科医院にたどり着きました。 矯正相談では現在の状態、治療方法、治療効果などひと通りの説明...
58話 矯正治療という名の誤解
成人女性、歯並びを気にして来院されました。 【初診時】 矯正治療の技術を持たない場合、向かって左上の二番目の前歯を抜いて(本人の右)、その両隣の歯を細く削り、連続した差し歯、いわゆるブリッジを入れる方法をとるかもしれません。色・形を統一するとして、犬歯から犬歯の合計5本の歯...
51話 必要のない矯正治療をする必要はない
矯正歯科業界にも様々な有料の勉強会やセミナーがあります。一般歯科の先生が矯正治療をやってみたいと思えば、そういったところを受講することになるでしょう。数回の講義を受けるだけで修了証が得られるというものです。セミナーの内容は主催者の自由な考え方に基づいているため、独自のセオリ...
47話 八重歯が可愛かったのは昔のこと
八重歯が可愛いかったのは遠い昔のことで、今は積極的に矯正治療をする時代になりました。見た目が悪いだけでなく、もう一つ重要な問題があります。それは犬歯の働きです。八重歯状態にある犬歯は、ただそこにあるだけで機能していない、働いていません。犬歯の役割を説明するには、かなりの紙面...
36話 ただしい矯正治療
ブログで紹介している症例は全て私が施術しています。よって、画像には「kudo-ortho.com」の透かし文字を入れています。 さて、本題です。歯列の凸凹は、顎の大きさと歯の大きさとの間でバランスを欠いた時に発生します。したがって、治療はバランスをととのえることで完成します...
32話 ○○矯正とか○○○○○矯正。
近頃は、いろんな矯正治療があるようで、何とか矯正とか、ほにゃらら矯正とか。皆さん、いろいろ工夫を凝らしています。この手の矯正に共通しているのは「ハヤイ、カンタン」です。私が施術するマルチブラケット治療の治療期間は1年半から2年です。矯正治療とは、そういうものです。...
28話 歯の凸凹は予防できるのか。
将来の永久歯の凸凹を予測して、あらかじめ予防出来るものだろうか。ちまたでは、6才臼歯がやっと生えた程度の低年齢児に対し、拡大装置の使用で永久歯の凸凹を回避しようとする治療方法があるようです。 わたしはの答えはこうです。「必要のない治療をする必要はない」 理由は...
27話 八重歯は可愛いか。
テレビなどで活躍する芸能人やアイドルのうち、デビュー当時には八重歯があったのに、いつの間にか八重歯が無くなっている人がいます。あなたは何人、思い出せますか。何故、彼、彼女たちは歯並びを治したのでしょうか。理由は明白です。綺麗になりたいからです。あるいは、仕事上必要に迫られた...