32話 ○○矯正とか○○○○○矯正。
近頃は、いろんな矯正治療があるようで、何とか矯正とか、ほにゃらら矯正とか。皆さん、いろいろ工夫を凝らしています。この手の矯正に共通しているのは「ハヤイ、カンタン」です。私が施術するマルチブラケット治療の治療期間は1年半から2年です。矯正治療とは、そういうものです。...
31話 続・この症例を診断して下さい。
前回の「この症例を診断して下さい」とあわせて読むことを勧めます。そこでは、反対咬合のタイプにはいろいろある事、診断の重要性について説明しています。今回も、一緒に考えてみましょう。 初診時年齢 7歳 反対咬合です。 【初診時の頭部X線規格写真】 セファロ写真とも言う。...
30話 この症例を診断して下さい。
私と一緒に、この症例について考えてみましょう。 前回の「みにくいアヒルの子」では上の前歯の隙間について説明しました。本症例も前歯に隙間があり、同じくアグリーダックリングステージです。でも、よく見てください。問題点は別にあります、写真を見て考えてみましょう。...
29話 みにくいアヒルの子
みにくいアヒルの子の時期。アグリーダックリングステージ(Ugly duckling stage)。 永久歯の前歯が生える時期のことで、一時的に正中離開が生じて、みにくいけれどその後に側切歯、犬歯が生えることで隙間は閉鎖され美しくなる。このことを、童話「みにくいアヒルの子...
28話 歯の凸凹は予防できるのか。
将来の永久歯の凸凹を予測して、あらかじめ予防出来るものだろうか。ちまたでは、6才臼歯がやっと生えた程度の低年齢児に対し、拡大装置の使用で永久歯の凸凹を回避しようとする治療方法があるようです。 わたしはの答えはこうです。「必要のない治療をする必要はない」 理由は...
27話 八重歯は可愛いか。
テレビなどで活躍する芸能人やアイドルのうち、デビュー当時には八重歯があったのに、いつの間にか八重歯が無くなっている人がいます。あなたは何人、思い出せますか。何故、彼、彼女たちは歯並びを治したのでしょうか。理由は明白です。綺麗になりたいからです。あるいは、仕事上必要に迫られた...
26話 上の前歯が一本ない場合。
ほとんどの患者さんは、歯科医師であればだれでも矯正治療が「出来る」と思っています。 違います、「出来ません」。説明します。 歯科医師が矯正治療の医療行為を行う事自体は違法ではありません。この点において「出来る」でしょう。重要なのはちゃんと「出来る」かという事です。あなた本人...
25話 乳歯の晩期残存
乳歯の下、顎の骨の中にあるはずの永久歯が先天的に存在しない場合、歯の生え変わりが行われず乳歯が歯列に残ることがあります。このこと自体、比較的多く見られることで、乳歯が他の永久歯と協力して機能していれば、特に問題ありません。今回は、乳歯の晩期残存(ばんきざんぞん)のため不正咬...
24話 顔が曲がっている。(顎偏位)
顎偏位(がくへんい)。下顎が横にズレて咬んでいる状態、顔もそれに伴って偏位しています。下顎のズレの原因は次のことが考えられます。 ・骨格的な原因として、下顎の骨が変形している場合。 ・機能的な原因として、歯の不良な接触で下顎が誘導される場合。...
23話 反対咬合の怖い話し
タイトルの「反対咬合の怖い話し」とは何か。 実例を紹介します。今回は反対咬合が改善した後、また反対咬合になった例を取り上げます。 怖いですね。 症例は小学1年生、女子。反対咬合を気にして来院されました。 通法に従い、検査・診断をします。...