42話 二段階治療
ヒトの歯列は、乳歯列(期)→混合歯列(期)→永久歯列(期)と成長します。乳歯列期に不正咬合があったとしても、この時期は治療せず観察します。 乳歯列に隙間がないからといって、歯列拡大など早期に治療する必要はありません。 混合歯列期は、生え変わりの時期に相当します。子どもの矯正...
41話 早過ぎてはいけない、遅過ぎてもいけない
子どもの反対咬合は、適切な時期に適切な治療をしなくてはいけません。とくに横にズレるタイプは放置することのないようにして下さい。 全ての症例は検査資料を採り、診断をして治療方針をたてます。今回は、小学3年生 男子 反対咬合症例です。 本症例の治療方針は...
40話 埋伏歯 ②
過去記事に埋伏歯①があります、今回は②です。あなたは、この症例をどう考えますか、一緒に診ていきましょう。 【初診時口腔内写真】 17歳 女子 正面に歯が縦にふたつあります。過剰歯でしょうか。それと、前歯の形が左右で違います。...
39話 顔を造る
前回のテーマは「顔を治す」でした。 矯正治療では、歯の凸凹を治すだけではなく顔の外観も変えることができます。反対咬合は反対咬合の顔、上顎前突は上顎前突の顔をしておりそれぞれの特徴を有しています。また、口元がもっこりした感じの場合、正しい診断と治療技術によって改善できます。今...
38話 顔を治す
さっそくですが、本症例の診断結果を以下に示します。 ①骨格性反対咬合である ②下顎が前に誘導されている ③かつ、左に顎変位していく ④上顎前歯2本の先天欠如 治療ではここに挙げた点について、ていねいに対応していきます。ただ、ひとつだけ治療を難しくする要素がありました。それは...
37話 装置は何でもいい、ただし筋は通せ。
矯正治療は原因にアプローチすることで、達成されます。そのためには資料を正確にとること、正しい診断をすることが必要です。間違った診断は、間違った治療に発展します。 【初診時】 小学1年生 男子 反対咬合は次のタイプに分類されます。...
36話 ただしい矯正治療
ブログで紹介している症例は全て私が施術しています。よって、画像には「kudo-ortho.com」の透かし文字を入れています。 さて、本題です。歯列の凸凹は、顎の大きさと歯の大きさとの間でバランスを欠いた時に発生します。したがって、治療はバランスをととのえることで完成します...
35話 最小限の介入で効率よい治療。
歯や顎に機具を付けて、それらを移動させる。矯正治療は人間の体に介入するので、慎重な対応が必要です。術者は少しだけ手を施して軌道修正する。正常な成長発育にのったなら、あとは機具を外して、観察する。私は、最小限の介入で、効率よく治療するのが良いと考えています。 【初診時】...
34話 ちょっと反対咬合?、すごい反対咬合?
中学3年生の男子が歯並びを気にして来院されました。 矯正相談は保護者同伴で時間をかけて行います。相談者はこの時点で反対咬合の傾向があるので、私からは顎の成長発育に関する治療を提案しました。もちろん矯正治療をする・しないはご本人の判断なので、治療の押し売りはしません。ですから...
33話 不正咬合はなぜ治さなければならないか。
不正咬合はなぜ治さなければならないか。 不正咬合は歯・顎・舌・筋肉・呼吸・習癖などのバランスを欠いた時に発生します。あなたは、あなたの子どもはこの不均衡な状態のままで生活するのでしょうか。不正咬合があるとQOLは低下します。QOL(クオリティ・オブ・ライフ)とは、人生の内容...