71話 装置と歯並び
私が矯正治療について考えるときは、歯と顎を分けて考えます。 例えば、成人で歯列に凸凹がある症例といっても、以下に示すように上下顎の関係性は様々です。 ①上下顎の前後関係が上顎前突傾向のもの ②上下顎の前後関係が反対咬合傾向のもの ③上下顎の前後関係が正常なもの...
70話 矯正の価値は装置ではない、結果です。
これから矯正治療をはじめようと考えている人が、装置に関心をもつことはわかります。目立たないとか、取り外しだとか、魅力的な言葉に惹かれるのが人情です。 その心理をうまく利用して経営戦略する歯科医院があるので、仕方のないことではあります。...
69話 歯科医師選び
歯科医師にもいろんな先生がいます。 私のように矯正治療が得意な人もいれば、そうでない先生もいます。 従って、同じ症例であっても、担当医の考え方ひとつで治療方法が異なることがあります。このことは歯並び・咬み合わせの相談をどこでするかによって、ご自分の未来が変わってしまうことを...
68話 口元を引っ込めたい
矯正治療をする動機は、人によって様々です。八重歯を治したい。出っ歯だ。凸凹が気になる等いろいろです。人によっては口元を引っ込めたいといった要望もあります。 【初診時】 17才 女性 それ程、歯列の凸凹はありません。 頭部エックス線規格写真など、総合的に判断すると上下顎前突症...
67話 乳歯列期の反対咬合が観察でよい理由
「乳歯列期の反対咬合が観察でよい理由」 最初に結論を述べます。 それは「後でも治るから」です。 実際の症例で検証してみましょう。 【乳歯列期】 本症例は、乳歯列後期または混合歯列前期と言った方が正確かもしれません。 6才 女子...