矯正治療
矯正相談後に同意が得られたならば次に進みます。
診断の精度に影響するので診査・検査は正確に行わなければなりません。
データの解析ためコンピュータを用いますが、診断は人間の頭で考えます。矯正装置の選択基準は、原因に対し忠実であるべきです。たとえば、骨格性の反対咬合に対し床矯正装置を使用したり、狭くもない顎に対し拡大装置を使用するケースなどは原因を無視した治療といえます。
子供の矯正治療は第一期治療と第二期治療に分けて行われることがあります。
第一期治療は成長期に行われます。骨格的な問題がある場合、咬合時に歯の負担過重が生じ
る場合、上顎の歯列が本当に狭い場合など。この時期に、それぞれの原因にアプローチし正
常な成長発育の軌道へと修正していきます。
第二期治療はその後に行われる個々の歯の位置移動の治療です。
第二期治療に移行した人や成人矯正は、マルチブラッケト治療が適応されます。
治療に先立ち、抜歯・非抜歯を判定します。
方法は頭部エックス線規格写真を撮影し、顔面に対する前歯の位置を算出します。
歯の突出に対しては後退を、歯の内側傾斜に対しては前方傾斜をと考えます。
横顔のバランスと歯列の凸凹の程度から抜歯・非抜歯を判定します。
マルチブラケット治療では歯を移動させます。
歯は単独で自ら移動していくものではありません。固定歯から引っ張られた結果、
動きはじめます。いっぽう反作用で固定歯が移動しないようなセオリーとテクニックが
必要になってきます。わたしは治療に先立ち「力の設計図」をたてます。
個々の歯の移動をコントロールしながら機能的な咬合を確立していくよう心がけています。
マルチブラッケト治療の期間は1年半から2年です。
装置を外した後は保定に移行します。歯の位置を確実なものとするため保定装置を装着し
咬合の安定をはかります。
リスクまたはデメリット
・保険は適応されません。
・装置装着時、調整時に痛みや不快症状がある場合があります。
・配列後に歯の移動があることがある。
・清掃不良の場合、むし歯や歯周病のリスクが生じます。
北海道美唄市峰延本町南2
工藤歯科・矯正歯科医院